法政大学に受かりたい場合、受験を突破できる最低限の基礎学力とライバルに打ち勝つ応用力・実践力が求められます。
入試の傾向を知り、法政大学に合った受験勉強をすることも欠かせません。
今回は、法政大学に合格するために必要な情報をお届けします。
入試の傾向にも触れるので、参考にしてみましょう。
法政大学に逆転合格した人の合格体験記
まずは、法政大学に逆転合格した人の合格体験記を紹介します。
実際に逆転合格した人がいることを知り、今法政大学のレベルまで偏差値が届いていない人でも諦めることのないよう、チェックしてみましょう。
偏差値30台から社会学部に合格した人の体験記
高3の9月頃、文化祭が終わったことをきっかけに予備校に通い始め、法政大学社会学部に逆転合格した人がいます。
本来であれば夏前からの通塾を予定していましたが、母親の体調が崩れてしまい、家事を担当していたことでスタートが遅れてしまいました。
ご飯を作りながら英語の音声を流してシャドーイングをしたり、目が使えるときはスマホのスライドショーで世界史の単語を暗記したり、工夫しながらなんとか隙間時間を使って勉強することが多くなりました。
今まで勉強には完全ノータッチで生きていたからこそ、受験勉強を始めて視野が広がったのが成功の秘訣となりました。
価値観が変わり、広い視野で学ぶのは面白いと分かったことが、知識を吸収しつつ楽しめるようになった要因となっています。
偏差値40台からキャリアデザイン学部に合格した人の体験記
高3の5月頃から予備校に通い始め、法政大学キャリアデザイン学部に逆転合格した人は、当初模試の結果が散々で偏差値40程度になることも珍しくありませんでした。
入塾前は平日1時間・土日祝日2時間だった勉強時間を、平日5時間、土日祝日12時間にシフトし、圧倒的な勉強時間数を確保するところから始めています。
やるべきことはあらかじめ予備校から学習計画表というかたちで指導してもらっていたので迷うこともなく、振り返りをはさみつつ勉強にだけ集中できる環境を作り上げています。
参考書を進める日と復習する日が設定されていたため、学んだことを定着させていくという意識を持って勉強に取り組むようになったことも成功を後押しする要因となりました。
一方で、自分の学力が上がっていると確かに実感できるようになるまでは辛かったというコメントもあります。
自分の勉強に対して不安になったりネガティブになったりすることも多かったようですが、逆転合格は受験直前になってようやくグンと偏差値が伸びることがほとんどなので、そこまで諦めずに継続することが大切です。
偏差値30台の英語力から逆転合格した人の体験記
もともと偏差値39.8からスタートした人は、英語力を強化することで法政大学に現役合格をはたしています。
3年生になってからは構文を意識して読むように心がけるようにしたうえで、アクセントの勉強もかねて単語帳に付属しているCDを繰り返し聞くところから始めました。
先生が家や電車に乗っている時も、ずっと英語のアクセントを聴いていたと知り、自分の勉強に取り組んだことのひとつです。
何度かやっているうちにセンターの問題が簡単になってきて、いつの間にか長文は結構点数が取れるようになっていました。
結果、6月の第2回全統マーク模試の模試は44.5でしたが、9月全統センター試験プレテストでは54.5と、偏差値は10アップしました。
当日の入試でも、でもみんなができなかったと言ってた英語が一番手応えがあり、見事合格を勝ち取っています。
法政大学のT日程における入試科目別に必要な勉強法!
各教科の傾向は、およそ以下の通りです。
学部・学科により出題傾向が変わるケースも多いですが、参考にしてみましょう。
英語
年によって読解問題のテーマは異なりますが、社会・文化・国際などのテーマを扱う傾向が強いです。
反面、テクノロジーや生命科学に関する出題は少なく、専門用語の暗記は少なくて済むでしょう。
一方、基本的な英単語は幅広く網羅し、ひとつの和訳に限定しない柔軟かつフレキシブルな読解の基礎となることが求められます。
単語やイディオムを知らないとそもそも解けない問題が多いため、テーマ別の対策をするより基礎力を重視する対策の方がよさそうです。
試験開始と同時にまずは全体的に軽く目を通し、時間配分を大まかに決めておくことが肝心です。
基本的には80分のうち60分程度を大問2以降に使うイメージを固め、逆算しながら解いていきましょう。
現代文
法政大学の現代文は、問題文の量が多い傾向にあります。
目を通しているだけであっという間に時間が経過してしまいますので、ある程度テクニックに頼った読解が必要になるシーンが出てくるでしょう。
長文問題に取り組むときは、常にストップウォッチを携帯しながら時間を意識していくことが重要です。
一朝一夕には身につかない能力ですので、長期的なトレーニングが欠かせません。
また、社会論・芸術論・コミュニケーション論・政治論・経済論など内容は多岐に渡りますが、堅めの文体で記されていることが多いため、慣れておきましょう。
新聞の経済面・国際面などを活用し、文に触れる機会を多くするのがポイントです。
古文
法政大学の古文は、他大学と比較しても標準的なレベルです。
まずは基本的な古文単語をマスターし、読める文章の幅を増やしておきましょう。
特に、文脈により意味が異なる古文単語が頻出である傾向が強いため、注意が必要です。
丸暗記だけに頼らず、文中での使い方も意識しながら覚えましょう。
助詞・接続詞など現代文の論説文を読む際に必要な文法は、古典でも同様に抑えておく必要があります。
文章内の位置関係だけでは憶測できないような古典文法も多いため、「現代語訳ならこうなるはず」という先入観を持たずに取り組むのがポイントです。
漢文
漢文で必要な基本的な単語・文法の暗記が必要です。
法政大学の漢文はそう高い難易度ではありませんが、基礎基本が抜けていると正答できない問題ばかりです。
まずは基本に忠実に、時間を割けば確実に点数が取れる勉強をしていきましょう。
また、ある程度基本的な知識が身についたら、返り点対策に踏み込むのがよいでしょう。
参考書や問題集で返り点が出題されていない文章であったとしても、返り点を消して1から自分で作成できるレベルにまで持っていくのがベストです。
日本史
法政大学の日本史は、僅かな違いを指摘するようなややこしい正誤問題が多いです。
日本史の勉強をする際はどうしても新出単語の暗記ばかりに気を取られてしまいますが、年号・人物・地域に至るまで、関わる全てを暗記する必要があるでしょう。
単語をバラバラに覚えるのではなく、前後関係や因果関係を理解しながら知識として定着させることが欠かせません。
また、どの学部でも、必ずと言っていい程史料問題が出されています。
学部によっては資料集に掲載されていない史料を活用することもありますので、初見レベルを高めておく必要があるでしょう。
見たことのない史料のどの部分に着目するか、いくつかパターンを見て慣れておくのがよいでしょう。
世界史
法政大学の世界史は、記述形式偏重のため他大学より難しい傾向にあります。
問題文だけでなく地図やグラフなどのデータを読み取る力が求められ、その上で速やかに自分の解答を文章化するスキルが求められます。
また、どんなに記述力が高くても基本的な知識がないと解けない出題が多いため、基礎と記述の両方をバランスよく整えていく必要がありそうです。
法学部や経済学部では、200文字以上の記述を求める出題が行われます。
内容は、事象が起きた理由や、ひとつの事象がどんな分野にどんな影響を与えたなど関連性を問うような問題が多いです。
単語の暗記だけでなく、時代ごとの移り変わりや相互作用も学んでおくことが大切です。
数学
法政大学の数学に目立つ難問・奇問が出るケースはほとんどありません。
そのため、国公立や早慶にも対応できるような高いレベルの対策をするよりは、基礎・基本寄りの対策に時間を割き、何度も同じ難易度程度の問題を反復するのがよいでしょう。
ただし、微積分に限っては他よりも難易度が高めに設定されている割合が高いため、微積分単元のみハイレベルな対策をしておくことをおすすめします。
そう難しい問題は出題されないため、まずは「点を落とさない対策」を重視しましょう。
化学
理論化学からの出題割合が多いという特徴があります。
学部ごとの一般入試の方が全体的な知識が問われる傾向にあるものの、他大学と比較するとやはり理論化学が多めだと言えるでしょう。
そのため、頻出単元である理論分野を優先して学習し、点差を広げるのがポイントです。
「どこから手をつければいいか分からない」「点数に直結する学びがしたい」と考える人どちらとも相性がよく、焦って難易度の高い問題ばかりに取り組んで時間をロスすることもありません。
化学は一見すると単元ごとに独立した知識を活用するように思われがちですが、実は単元を横断した問いを出題しやすい科目であり、複合的な知識が問われます。
間違えた問題が1つあったら関連する単元でもミスが発覚すると考え、遡りを重視するのがよいでしょう。
物理
物理のなかでも特定の単元からの出題に偏っているのが法政大学物理の特徴です。
特に力学・電磁気・波動からの出題が多いため、ここでニガテを作らないよう徹底的に対策しておきましょう。
他の単元に関する難易度は比較的平易ですが、上記で挙げた3単元に関しては難易度の高い問題も出題されます。
MARCHや早慶クラスの物理の過去問をピックアップし、力学・電磁気・波動のみ探して解くのもよいでしょう。
また、数式を用いた算出や用語の暗記だけでなく、実験データを用いた問題にも慣れておきましょう。
生物
法政大学の生物は年度によって扱う単元が異なりますが、そのなかでも遺伝情報と生物代謝からの出題が多い傾向にあります。
DNA・環境に対するヒトの反応・体内環境の維持に必要な要素・交配実験などの分野は確実に抑えておきましょう。
また、自然選択や集団遺伝に関する基礎知識も備え、計算問題以外の遺伝分野に対策しておくことも効果的です。
いわゆる「捨て単元」がないため苦戦することが予測されますが、難易度そのものは高くないため基礎基本を重視した学びが重要です。
法政大学に受かりたい人が取り入れるべき勉強習慣!
最後に、法政大学合格に向けた勉強法を解説します。
季節ごとにやるべきことを網羅していくため、今後法政大学の受験を検討している方は参考にしてみましょう。
4月~6月
受験を意識して勉強し始める4~6月は、大量の学習時間に慣れる時期でもあります。
生活リズムを整え、毎日10~11時間程度の勉強に耐えられる集中力を養っていきましょう。
また、英単語や古文単語など「知らないと解けない」「暗記量が膨大」なものから優先的に着手し法政大学以外にも通用する基本的な知識を獲得していく必要があります。
7月~9月
徐々に模試を受け始める時期ですが、この時期の合格判定は気にしなくて問題ありません。
この時期に高い合格判定が出る場合、法政大学はもちろん他の難関私立大学や国公立大学も合格の範囲に入ってきます。
この時期は、自分の得意科目・得意分野に集中して勉強することが大切です。
得意な部分を伸ばして学習に自信が持てれば、学習量が増える夏を乗り切るモチベーションにもなるでしょう。
10月~12月
秋に差し掛かったころは、実践問題にチャレンジします。
知識のインプットではなくアウトプットに重きを置き、とにかく問題演習を繰り返していきましょう。
特に法政大学の過去問はもちろん、同レベルの他大学の過去問を解きながら実践力を上げていくことが欠かせません。
シンプルでわかりやすい問題を大量に解いて正答率と解答スピードをあげたり、応用問題に挑戦して出題パターンを知ったりすることがおすすめです。
一度でも間違えてしまった問題は必ず記録し、何度チャレンジしても100%解けるようになるまで反復することも大切です。
1月~受験
1月を過ぎていよいよ受験が近くなってからは、過去問演習に加えて苦手分野の強化をおこないます。
特に法政大学では、数学や物理のように広範囲の出題がされることが多いです。
また、日本史・世界史のように時代を横断した問題が扱われることもあり、独自の対策が必要です。
分野を偏ることなく法政大学用の学習ができていれば、逆転合格の可能性を上げられるのです。
まとめ
法政大学に受かりたい場合、学部ごとの偏差値や科目ごとの出題傾向を理解しておく必要があります。
癖のない出題が多いので、無駄なく的確な勉強スケジュールを組み立てれば他大学との併願もしやすいでしょう。